トレーニングも「動」と「静」の使い分けで

前回に引き続き、身体感覚とメンタル面のトレーニングとしての空手の練習についての紹介です。
ここでは身体を動かす練習を「動」、感情と思考のコントロールのトレーニングを「静」のトレーニングとします。
「動」のトレーニングでは、実際に突きや蹴り、受けの練習だけではなく、普段の日常生活の動きを空手のそれに応用することを心がけでいます。
例えば、テーブルの上に置いたマグカップを取り上げる時も身体の中心軸を意識してして、そこを回転させるようにして手を伸ばし、引き寄せるときはマグカップを握る手を身体の中心線に近づける、いわゆる「突きを繰り出した後、拳を戻す」動きをイメージしています。
階段を二段づつ上る時も、周りに人がいないとき限定ですが(笑)、身体の柔軟性を取り戻すために、前足をかけた後少し腰を落として、ストレッチしながら、ゆっくりと上るようにします。
次に「静」のトレーニングとしては、身体、特に肩などの上半身の力を抜き、腹式呼吸をすることで、感情が乱れそうなときなど、それを静めることを心がけています。
そして、比較的混んでいる電車中など、身体を動かせない状況では、いわゆる「イメージトレーニング」を行なっています。
念のため、頭の中でも、突きや蹴りなど手足を振り回す動きは行わず(勢いあまって、本当に手足を動かすと危険ですので)、見知っている場所でランニングや自重トレーニングしていることをイメージする「脳内エクササイズ」などしています。
こうして見てみると、動と静を使い分けることで、いつでもどこでも好きなだけトレーニングを行うことができる、と言えます。
次回はこの組み合わせに別の「ツール」を組み合わせた発展系トレーニングについて紹介させていただきます。
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